- Tuesday, January 25, 2011 - 11:23 PM
あーー、いかんいかん、こいつを文章にし忘れてた!!!
正直、すまんかった!
ギリギリセーフってとこだけど、お許しアレ!
ペット <リマスター・エディション>(三宅乱丈)1〜5
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ペット リマスター・エディション 1 (BEAM COMIX) 三宅 乱丈 エンターブレイン 2009-10-26 |
何とも言えない微妙な終わり方で最後の最後で消化不良感が残ってしまった、スピリッツ掲載のオリジナル版から、これだけの時間を経て、完全版が出たという事実に、三宅乱丈という作家の才能の大きさと、奥村編集長のマンガ愛を感じざるをえない。
そして全5巻で刊行された新装版は、相変わらずインパクトのある表紙と相まって、その中身も十二分なインパクトがあった。
描き足しと描きおろしで、作者の意図通りに仕立て直されたストーリーは、とてもリズミカルで、あっという間に話に引き込まれる。
感情と心理表現の巧みさ。
効果的な台詞と伏線の張り方。
漫画でしかできない表現を存分に使った描写。
どれをとっても素晴らしい。
あの「イムリ」の作者の作品であることが激しく納得できる、充実した内容だ。
最終巻の怒涛の流れは、特に素晴らしい。
が、ラストシーンについては、やっぱりどこか、不安定に感じた。
オチがついたのかついてないのかが今ひとつはっきりせず、綺麗に着地したとはとても思えない形だったからだ。
おまけに、新たに付け加えられたと思われるエピローグが、その不安定感を更に増長させる。
あえて言うなら、ストーリーに続きがあるのに切ってしまったような、尻切れトンボ感があったのだ。
でも、これは完全版なのだし、作者の意向で再度練り直された話が中途半端であるわけはない。
そこが、わたしの中ではずっと引っかかったままだった。
そして12月になって、三宅乱丈の短篇集「王様ランチ」を読む機会があった。
その中に収録されている作品群を読んだ時、わたしは「ペット」を読み終わった時に感じた不安定さが、ちゃんと演出されたものであることを実感できた。
短篇のどれもに、読後に同じ感覚を味わったからだ。
綺麗なオチをつけず、完全に着地したとは思えない形。
これはちょうど、走っている状態の一瞬を切り出したようなものだったのだ。
完全に足裏が着地していないから、腕もまだ振り上がったままだから、ストーリーはもっと先へと走り続けられる。
作者自身の描写はそこまで、となっているけど、その世界はそこで終わりなのではなく、まだまだ存在し続け、ストーリーもまた走り続けるのだ。
それを実感した時、「ペット」の世界を、ものすごくリアルに感じ、一気に最初から読み返してみた。
再読で得た読後感は、ぞくっとするほどリアルで、恐かった。
振り向けば悟とヒロキがそこにいるような、そんなヒタヒタとした冷たい存在感。
確かに、これは完全版だ。
スピリッツ掲載版では感じ無かった読後感が、味わえた。
わたしはこの作品が紛れもない名作だということを確信し、作者と奥村編集長に感謝した。
絵にはクセがあるし、内容は一部にグロがあるし、人間関係が把握しにくい人もいると思う(わたしは問題なかったが、三宅作品はだいたい、そのように評されている)。
誰もに楽しめる作品ではないけれど、このリアリズムの魅力にハマった人は、きっと「イムリ」も同じように楽しめると思う。
もし、あなたがどちらかを既読で、どちらかを未読であれば、まだ読んでいない方を読んでみると面白いはず。
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イムリ 1巻 (BEAM COMIX) 三宅 乱丈 エンターブレイン 2007-07-25 |
| 王様ランチ (F×COMICS) 三宅 乱丈 太田出版 2004-07 |
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